リアルな古代ローマの世界へようこそ

勝気で、手ならぬ脚が早いお嬢様コレティアと、なかなか縁が切れない不幸な護衛ルパスが織りなす謎解き冒険譚です。

高校の世界史の教科書には出てこないティトウス帝という古代ローマのマイナー皇帝の治世のこと。
ちなみにティトウスは山川の世界史用語集にも収録されていません。暴君ネロと五賢帝に挟まれて、扱いが不遇です。

それはさておき、
物語はポンペイを滅ぼしたヴェスビオス火山の噴火から始まります。

偶然ローマで遺体を見つけたことから事件に乗り出し、アレクサンドリア、アンティオキアと当時の三大都市を巡って旅する二人。
物語はコレティアの出生の秘密や、ルパスのトラウマもからむ一大陰謀につながっていきます。

ご飯、交通手段、住宅、風俗などのリアルな描写は異世界ファンタジーの描写にリアリティを出すための参考にもなります。

主人公二人の距離感もいいですよ。

お勧めです。

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