AI(アイ)とは

ちょっと切ないですが読後感は非常に良いです。『はじめに言葉ありき』とも言いますか、『言葉』を認識することによって人の感情やを理解してしまうというのはとても面白い設定だと思いました。

本来は近未来の物語ですが、世界設定もとても緻密かつ繊細に作られております。例えば、アンドロイドの型番、アンドロイドの機能、アンドロイドが普及したあとの性風俗産業の実情。

最後の【M- 1224-3】と【F- 1225-3】の描写がなんとも言えない印象を残してくれますね。運命によってまた、惹かれあうのでしょうか。読後に想像を駆り立てられる、余韻と余白のある良い小説でした。