外見では全く区別のつかない人間とAI。二種類の「人」と二種類の「AI」が共存する未来の日本社会には、たった一つの「すれ違い」がある。
こうした本作の設定は、一見すると摩訶不思議なもののように思えますが、大部分は現代社会と科学に根差しているもので、読んでいて違和感もありませんでした。まさに、Science知識を用いたFictionとなっています。
さて、他のレビュワーもおっしゃっているように、後読感はとてもすっきり爽やかなものとなっています。また設定も、難しい専門用語などは極力削られており、SF初心者にも分かりやすくなっています。それゆえ、私は万人におススメしたい作品です。
最後に、この小説は約5000字と、最小限の文字数で構成されているので読者側も疲れることはありません。「数分で得られる程よい感動」をお探しの方、ぜひご一読ください!