「願い」をちゃんと両側から見た、美しい作品

金平糖を口に転がすように、すっと胸に染み込む文体は、あたまに広がり、淡く色づいていきます。

思わず、レビューも作品の雰囲気に引っ張られそうです。

それほどにこの作品は、想像するだけでパステルカラーに包まれた美しい情景を描いています。それだけではなく、美しいだけではない「願いの裏側」をちゃんと描き、気づかせ、感動させ、心に何かを残す素晴らしい作品でした。

ともすればイメージ集になりそうなお話を、登場人物の「揺らぎ」そういったもので次を読ませる雰囲気作りを見事にやってのけています。素直に、「すげーなー」って漏らしてしまった作品でした。

その他のおすすめレビュー

志馬なにがしさんの他のおすすめレビュー20