時代を超えた愛のつながり

7話からものすごく引き込まれました。
少し特殊な構成かも知れません。絶対に読み返したくなる。

東京大空襲や、学生運動。バブル時代、昭和の終わり。時代や場面を超えて、それでもなお二人は繋がろうとしている。お互いを探し求めている。戦時中の苛烈な描写は、見たことがあるんじゃないかってくらい辛く胸に迫ってくる。焼夷弾怖えー。

大変なスケール感のある物語だと感じました。自分という存在がここにいるというのが奇跡の内の一つなんだと思い出しました。当たり前だけど、両親がいないと人は生まれない。戦争は苛烈で、大勢が死んで、東京は焼き野原になった。それでもなお復興を遂げて、僕達がこうして生きている今現在の日本を形作っている。その影には、こうした二人の物語があったのだろう。だから、描写は念入りに描かれ、素敵な行為としているのかな、と思いました。多分、それは成功していると思います。本当に良かった。ぜひ大勢の方々に読んでいただきたい。