とんでもない先生もいたもんだ。
夏男先生は、どう見ても真面目な先生ではない。およそ、教育者としてはあり得ない語り口調。生徒の前で堂々とタバコをふかすその態度。
きっと、校長先生や教頭先生にはよく注意されてたんじゃないかな?
じゃあ、ダメな先生なのか? とんでもない!
熱いハートと崇高で壮大な野望を持った理想的な先生。このような先生が評価されるようになったら、日本の教育現場もちょっとは良くなるんだろうけれど。
心に残ったシーン。
>そして、ふと気づく。
オレが黒板に書いた『LovE & Paece』の文字の下、春子が『ごめんなさい』と書いてあった場所に、(中略)『ありがとう』と書かれていた。その下に『スペル、間違っているよ』ってな。
夏男君と春子ちゃんの気持ちが通じ合っているのを認識させられたシーンです。しかも、直後に『スペル、間違っているよ』ときた(笑)。ここでオトすか、と思いましたね♪
実はもう一言書かれているのですけれど……。
生徒の前でタバコに火を点けるシーンも絶妙🚬
私自身は、タバコも喫煙者も嫌いで、教育者が生徒の前で堂々とタバコをふかすなんて『あり得ない!』のですが、ここのシーンに限っていえば、この間の取り方が夏男先生の心情を物語っているように感じられました。
実は私、『泣かせよう』とか『感動させよう』という作品に拒否反応を示すタイプでして(作者様には言わないけれどさ)。
なんていうか、『キレイゴト』が嫌いなんだよね? そういうのわかるんだよ。
でも、この作品には素直に感動させられました。何故かな?
感動のシーンに、敢えて『笑いを取りに来る』、それに誤魔化されたんでしょう。あ〜、悔しい!
だから、ちょっと意地悪をしてやろうと思いまして。本作、星の数が33と3のゾロ目で美しかったのですが、星を加えて崩してやりました。ざまーみろです♡
本作では、夏男君と春子ちゃんは一緒になることが出来ませんでしたが、パラレルワールドの世界では、2人並んで映画を観るような結末があったら良いな❤
えーきち先生、あっぱれでございます✈
Wikipediaで読んだ限りでは、クルド人は国家を持たない民族集団としては最大の規模だそうだ。オスマン帝国の解体と共にトルコやイラクを始めとする国々に個別に居住することになった。左様な次第で自らの分離独立運動により注目される事の多い民族でもある。
彼女は、そんなクルド人の血を引きつつも日本に滞在していた。この国をどう考えただろう。堕落した怠慢な連中と写っただろうか。楽園とはいわぬまでも、思う存分平和を楽しめる場所と写っただろうか。
彼女の存在は日本人である主人公にも大きな影響を与えた。恐らくは、彼は丸腰で一切の暴力を振るわずに道を開こうとするだろう。その道端には可憐な花が咲くに違いない。