記憶の欠片、夕空を舞う

作者 星崎ゆうき

昨日の君と、今日の僕と、それから二人の明日について。

  • ★★★ Excellent!!!

 記憶を失った女性と向き合う男性主人公の物語。
 もしも、記憶が毎日リセットされるとしたら、貴方はどうする?
 大切な思い出がなくなり、大切な人を忘れる。
 そして、それらを忘れたことすら、忘れてしまうとしたら?
 きっと耐えられない。人は確かに、忘れたい記憶を持っている。しかしそう都合よく、嫌な想いだけを忘れることはできない。それどころか、嫌な記憶だけが忘れようとすればするほど、心にしみついて行く。
 しかしそこに一筋の光があるとすれば、人は何度でも他人と出会い、記憶を積み重ねていけるということに違いない。
 女性は言う。「檻の中にいるの」、と。記憶をつなぐためのスケッチブックが切れ切れになっても、明日キミを忘れても、きっと二人で紡いだ感情だけは残される。まるで、希望のように。
 主人公の言葉や女性の純粋さが胸に刺さる感動作。

 是非、御一読ください。

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