ヒーローとはこういうものなのか、と思うかも
- ★★★ Excellent!!!
主人公の大学生赤尾雄一は文芸部に仮入部したつもりだったが、そこはそれを隠れ蓑にした違うものだった。
一見中学生に見えるちっこい部長、桃宮胡桃はお悩み相談というか、正義のヒーローになりたいとか言う。
赤尾はその後正式入部し、そして・・・・・・どうなるのかは、読んでからのお楽しみという事で。
冒頭にあった赤尾の少年時代の出来事。
ヒーローになろうとする夢を砕かれ傷つき、それでヒーローが嫌いになり、ずっと・・・・・・
もしかすると人生のどこかで、彼と似たような経験をされた方もいるのではないでしょうか。
それともしあんな教師がいたら子供の頃ならともかく、今ならどうしてやろうかと思われるかも。
読み進め、第一部の終盤でうるっと来ました。
桃宮の行いでああなるとは。
ヒーローとはこういうものなのかも、と思わせられます。
諦めたものを再び戻せるような、そんな人が。
あと副部長の茶原、強面なのに・・・・・・へえとなる事が。
赤尾の親友竹沢、彼って理想の親友かも、となるのでは。
最後まで読んで「良かった~、出来れば続編があったらいいのになあ」と思いましたが、それは欲張りすぎですね。
読めば引き込まれ、色々と考えさせられる物語。
皆様ぜひぜひ、読んでみてください。