異質な異世界物で、コメディ・伝奇・戦記・ミステリーを含んだ極上の群像劇

異世界に精神転移でクローン兵士の肉体に宿り、近未来的な戦場を駆け抜け成長していく物語……がメインなのは確かなんですが、様々な要素が混ざり色々な見どころが多すぎて、なかなか簡単にはこの作品の魅力は伝えられない。

ボッチだった主人公が戦場で仲間や嫁候補を増やし、自ら諦め捨てていた人生を取り戻すかの様に生きる主人公のパートだけでも十分に面白いが、そこに敵方の人物や、地球に残された家族が進める物語も絡み、メインの物語の深みがドンドン増していく進行は、見事の一言に尽きる。

パラレル異世界でのシビアな戦況と、その合間に挟まれる仲間との掛け合い漫才やその人物達が背負うシリアスな事情、主人公亡き後に残された家族が始める意外な行動と繋がる物語、隠されていた真実と解き明かされるギミック……この物語を構成する要素その全てが面白い。

もちろん個人的な好みはあろうけれど、笑えて泣けて感動出来る、この作品は広い世代で多くの人が楽しめる名作であることは間違いないです。

魅力が多すぎて、ネタバレさせないで薦めるのが難しいので、レビューに「とにかく読んで」が多いのもやむなし。個人的にはハッキリ言って、プロでないのがおかしいと思うレベルなので、書籍化する前から読めてラッキーと思った(^^)b

キャラが立っている小説が好きな方は読んで損なし……というか、読まないのが損なので、読んでみるべき(^^ゞ

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