邪道な納豆菌の王道な成り上がり

異世界転生モノといえば「強いだけで信念が見えない主人公」「着いてくるだけでキャラの薄いヒロイン」「判を押したように同じ世界観」、こんな感じのものが多いですよね。
勿論それらが悪いという訳ではありませんが、アナタも流石に食傷気味なのでは?私はもうお腹いっぱいです。
さてこの作品はその凝り固まった異世界モノの観念をぶち壊してくれるでしょう。
しょーもないコミカルな掛け合いもあればいきなりハードな話になったりと、読者を飽きさせることは無いはずです。
尖ったキャラクターの魅力、曲がらない強さを持つ主人公、誤字脱字の少なさ、更新の速さ等…この作品の素晴らしい点を挙げれば枚挙に暇がありませんが、私が最も賞賛すべきは視点変更にあると感じました。
個人的な話ではありますが、私は別視点でのストーリー展開というものが苦手です。あちらこちらに話が飛び、また戻り、読んでいて疲れてしまいます。
ところがこの作品、不思議とそれが全くありません。大まかに3つの視点から物語は進んでいきますが、全てがドラマ性にあふれ思わず応援したくなってしまいます。
立場が変われば背景も価値も変わります。しかしいつかそれらが一点で交差したらと思うと先が楽しみで仕方ありません。

想いが溢れて長文となってしまいました。カッコいい主人公を求めてるアナタ、たまには狡っからくておっぱい革新党幹事長で脳内でネチっこい納豆菌を飼ってる、しかし最高にカッコいい主人公なんていかが?