生きることとはこんなにも美しいことなのだ。

生き汚いというが、やはり生きることは本当に汚く、泥水でも啜らなければ、一日の食事にすらありつけない。現代社会ですら生きるということには大変さ、切迫がつきまとっていうのだから、この小説の舞台では推してはかるべし、と言ったところだ。
だけども、それでも、生きるということ、生命を輝かせること、生きたいように生きようと足掻くこと、運命の螺旋を捻じ曲げようと、或いは抜け出そうとして更に絡まってしまっても、それすら、全てが美しいのだ。

そういう小説です。

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