概要
「まわりとちがう」じゃなくて「まちがっている」からつらいんだよ
「めでたい名前だ、妬ましい」
僕の名前を聞いた第一声がそれだった。
ぼんやりとした表情で、刺々しさのない口調だったので僕は「語呂がいいな」としか思わなかった。
「めでたい?」
「だって、良夜って満月の美しい夜なんでしょう?」
「……めでたい?」
「雲流れれば月が出る。苦も流れればツキが出る」
「なんで2回言ったの?」
「ツキの出た夜は素晴らしいんですよ。すごく良い名前です。妬ましいです」
妬ましいという言葉に引っ張られそうになったけど、彼女は褒めていたのだろう。
あの子は小さく笑っていた。
さて、上のやり取りは噛み合っていみせんが、あの子はちゃんと説明したつもりなんです。
このズレをテーマにしています。
僕の名前を聞いた第一声がそれだった。
ぼんやりとした表情で、刺々しさのない口調だったので僕は「語呂がいいな」としか思わなかった。
「めでたい?」
「だって、良夜って満月の美しい夜なんでしょう?」
「……めでたい?」
「雲流れれば月が出る。苦も流れればツキが出る」
「なんで2回言ったの?」
「ツキの出た夜は素晴らしいんですよ。すごく良い名前です。妬ましいです」
妬ましいという言葉に引っ張られそうになったけど、彼女は褒めていたのだろう。
あの子は小さく笑っていた。
さて、上のやり取りは噛み合っていみせんが、あの子はちゃんと説明したつもりなんです。
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