ミドル戦闘A-3

「ぐああっ…………!」「つ、つええ………」


「ん? あ!」「どうした?」「そこにいるの、この間の嬢ちゃん達ですよ!」

「って事は………」

「サーヴァント・スクワイヤーズじゃ、ない…………」


「オレたち、ダマされたのか………?」


次の瞬間。

「ピンポン大正解~!」燕の側に倒れていた男が突然底抜けに明るい声を出す。

同時に一陣の風が吹き抜け、燕に一閃が放たれる!


奇襲の一閃は防がれ、鍔競りになる。

だが男はにたり、と笑う。

「やっとや。やっとあの腐れ女のからお前を解き放てる。」


そう言った瞬間、切れた。

燕と祝の間にあった契約と共感覚。

それが突然無効化される。


その虚を突いて男は祝を奪う!


瞬き一つの時間に全てを終えた男、狗が倉庫の梁へ飛び退き、皆を睥睨する。

その手には祝と呪が握られている。


「残心がほんのちょっと足りんかったなあ、燕ちゃん!」

「これは没収や。互いの為にな。」祝をひらひらさせて言う。

「燕ちゃんの為にやっとることや。なんも知らん外野は黙っといてくれるか?」

「燕ちゃん、こんな刀のことは忘れて、次の刀探しや。」


「さて、…と。」燕以外のPCに向き直って

「オレの騒動に付き合わせて悪かったなあ。駄賃にもならんけど一つ教えたるわ。」


「切羽めぬきはな、腐っとる。」

「オレがこんな大芝居打ったんもあの女の手から燕を救う為や。」


「ほな、さいなら!」そう言って狗は空間を歪曲させて消える。

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