奇想天外な地下の旅には、思わぬほっこりエピソードが満載でした

 元市長のドンガガさんとその仲間たち(使節団一行)が、あんなことやこんなことを体験しながら、マントルも核も突っ切ってしまうお話。つまり舞台は、地球という惑星の内部です。ところが、そこには、地上と変わらない生活をしている様々な生き物が暮らしていて・・・。

 くすっと微笑んだり、「あははっ。」と思わず声を漏らしてしまう、面白くて心温まるエピソードが詰まっています。時には、突飛なことを言いだすドンガガ元市長ですが、読み進めると、「なるほど!」という平和的な解決に至ります。

 他の作品も拝読していたので、テンポよく楽しいのも然ることながら、作者様の〝らしさ〟が表れていて嬉しくなりました。そこからは、子供たちのためにという想いと工夫がたくさん伝わってきました。

 小学生に届けたい、わくわくできる優しい冒険物語。いざ地球の裏側へ。

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