平易ながら、読み進めていくうちに主人公の素性が、朧気な何かから次第にはっきりとしていく感じがクセになりました。これが、本物川の力の氷山の一角なのか
「現実のひとたち」。このワードだけで拍手喝采モノなのだけど、なんてことだろう、別にこの小説の中でこの言葉は格別に目立つというわけでは多分ない。意図的に目立つように書かれてはあるけれど、それはそうしな…続きを読む
爽やかでほろ苦い青春小説です。あまり健全ではないタイプの恋。開かれた青い夏空の底でぶくぶくと溺れているような。はたちの夏休みだというのに外に出ずに部屋の中でずぶずぶと溺れている。夏が終わるころ…続きを読む
最後まで「あれ? 思ったより普通の話だな」と思ったのですけど、なんとなく引っかかりというか「澤子ちゃんがなんの仕掛けもない話を書くわけがない」という直感があり、何度も読み返して隠されたトリック的な…続きを読む
無限に青くて広大で一見なんの意味もなさそうだけど不思議に詩的で捉えどころのない時間をだれかと共有したという時間生きることに答えなんてないと言うことを不思議に卑屈でも空虚でもなくだれかと確かめあえ…続きを読む
もっと見る