胃壁が痛くなる恋愛物の名手であるこむらさんの新作です。
これまでは胃をグイグイ攻める作品がメインだったのに対して、今回は胃壁攻めを味付けに使いつつ、最後は大団円を迎える感動的な話作りとなっています。
液晶画面が割れるというイベントを節目として上手く使い、そのたびに世界が変わっていく話の作りが読みやすさというか、物語の転を明確に伝える役割を果たしているのが巧みでした。
今までの作風に明るさを加えて誰もが読んでぐっとくる作品になっているのも、ずっと読んでいた人間としてはニヤリとしてしまいます。
非常に面白い作品でした。