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概要
セミの鳴き声が煽るように反響していた
真夏に庭作業をするべきではなかった。
旦那はパンジーが好きだった。しゃくれているような花びらの形が面白いからと。
変な理由だなと思った。
庭仕事なんてまったく興味がない人なのに、庭のパンジーの花壇だけは旦那が世話をしている。
もう四回目の夏。
炎天下、セミが時雨のように鳴き続けているあの日も、パンジーは物思いにふけるように咲いていた。
旦那はパンジーが好きだった。しゃくれているような花びらの形が面白いからと。
変な理由だなと思った。
庭仕事なんてまったく興味がない人なのに、庭のパンジーの花壇だけは旦那が世話をしている。
もう四回目の夏。
炎天下、セミが時雨のように鳴き続けているあの日も、パンジーは物思いにふけるように咲いていた。
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