改めて温かなものを実感することができる小説です。短い物語ですが、短さを全く感じさせない内容となっています。動かない。言葉は発さない。それでも、「彼」は間違いなく、家族の一員なのです。ある意味、一番家族のことをお見通しな存在かも…?読み終わった瞬間、私も「彼」に感謝を伝えたくてたまらなくなりました。いつもありがとう、と。「彼」はいつも必ず傍にいます。そのことの暖かみを、改めて知る事が出来ました。
この小説は何度読んでも、私は感動すると思います。とても言葉の少ないレビューとなってしまいましたが、本当にそう思います。
懐かしい思い出がよみがえります。あの頃は父も母も若かったなあ……。五分間に込められた、あたたかな家族の記憶。そしていま、この物語の静かな語り手に、感謝をこめた眼差しが注がれています。どんなときも、あなたは家族の一員でした。
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