その珈琲は、僕を過去へ誘う。

旅先で、まるで自分を待っていてくれたかのように佇む喫茶店に出会ったことはありませんか?
これは、そんな喫茶店のような物語です。

京都嵐山に住む高校三年生の賢太朗は、「旅」という名の喫茶店で飲んだ一杯の珈琲をきっかけに、2020年から1994年へとタイムスリップします。
自分が生まれる八年前の世界で賢太朗が見つけた大切なものとは……。

過去の世界で賢太朗は、美沙という不思議な少女に救われ、彼女の輝くような明るさと優しさに惹かれてゆきます。

そして過去の人々との優しい暮らしが、賢太朗の心を癒やし、自分自身を見つめなおす助けとなってくれるのでした。

人は一人では生きられない。
わたしたちは今、そんな単純で愛おしい真実が分かりにくい時代に生きています。
この作品を通じて、自分は誰の為にどこに行きたいのかと改めて考えるきっかけを貰えました。

連載中ですが、素敵に居心地の良い雰囲気を味わえます。
是非お立ち寄りください。

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