月夜の下の悲しみは、あなたの熱い思いが溶かしてくれた。

主人公で看護師の雫は月夜が嫌い。
夜勤の巡回途中でも、夜空を照らす月を見ると切なく辛い思いが胸を襲います。
それは、雫の過去に悲しい出来事があったから。
そんな雫が、救急搬送された消防士の保と出会うところから物語は始まります。

強引でストレート過ぎる保の真意を図りかね、距離を取ろうと頑なになる雫ですが、心は裏腹に保に引きつけられていきます。
紆余曲折の末にようやく自分の気持ちに正直になった雫ですが、そこからも様々な障害が二人の前に立ちはだかって──

仕事でも恋愛でも、心を締めつけられるような経験を重ねていく雫ですが、オレ様な保の真っ直ぐな愛情に向き合うことで乗り越えていきます。
けれども、クライマックスではそんな二人に最大の危機が訪れます。

ドキドキハラハラの連続ですが、最後には優しく穏やかな読後感が温かく胸に広がります。

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