教室の引き出しに忘れ物

ショッピングサイトでネットサーフィンをしていると、「大人も知らない○○」という本をよく目にします。そういえば、と呆けた顔をモニターに映しながら考えてみると、私は大人だというのに何も知らない、と思い至りました。友人の作り方も、恋愛のときめきも、朝の陽の光の輝きも、昔は知っていたはずなのに記憶の彼方へ霞んでしまっているのです。

本作品は、そんな過去の誇るべき遺産と現実の重圧(大袈裟でしょうか)を思いこさせてくれる非常に良い作品でした。会社でのワンシーンは胃が痛むほどリアルです。

私は残念ながら生ぬるいコーラどころか、賞味期限切れの人間になってしまったのかもしれませんが、それでも平凡な毎日を過ごしていこうと小さな勇気をくれる作品でした。 ありがとうございました。