中学生男子憧れの職業ナンバー1! “軍師”の実態に迫る!

謎の作者存在X(どこかで聞いたようなフレーズだ)による、軍師を主人公にした小説がこちら。

タイトルにもなっている通り、本作の主人公となるのは三国志などでもおなじみの軍師。そして軍師を主人公にして語られるのは軍師というのがどれだけ嫌な奴かということだ。知略を尽くしてあの手この手で敵を追い落とす軍師。非常時には大変役に立つ存在だが戦争が終わればもうそれはただの危険人物にすぎない。

そんな真実に気付いた天朝の皇帝は軍師を徹底的に抹殺していく。
いくらなんでも天朝ひどすぎるんじゃないかな……。しかし一人の軍師、本作の主人公・石峻は北方の異民族のところに逃げ込み何とか生き延びる。
そして彼は誓う。「辛い。本当に辛い。生きるためには、仕方がないんだ。だから、祖国を焼こうと思う。」やっぱ軍師ってろくでもねーわ。

かくして始まる石峻の復讐劇。自分の目的のために都市を焼き払い、流言を用いて住民に内乱を起こさせ、もはややりたい放題。
だが、そんな彼を仕留めるべく、もう一人のワケあり軍師が姿を見せる。
一人いるだけでも大変な軍師が、二人も戦場に現れ戦を操ろうとしたらどうなるのか、そして、そんな軍師の二人の間に立たされる、大将軍の胃はどうなってしまうのか?

軍師の二人の知略が化学反応を起こした結果、思いも寄らぬ方向に突き進んでいく戦と物語の様子は必見です!

(四字熟語っぽいタイトル四選/文=柿崎 憲)

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