リズムとは呼吸である
久しぶりに戯言などを垂れ流そうかと思う。
最初に断っておくが、これは初心者を卒業した中級以上の作者をターゲットにしているので、読んでも意味わからねぇ、と苦情が来てもスルー致す。
また、リズムなんてすでに取得済みさ、という上級者もスルーしていただいた方が良いだろう。
たいしたことは書いていないのだから。
さて、リズムである。
音楽ではなく、文章のリズムだ。
これは文体と言ってもいい。
ようは作者ごとに違う〝指紋〟のようなものだ。
で、なんでこれが?
という疑問が浮かぶことと思う。まぁ、当然。
ただ書くだけならリズムなんて考慮する必要はない。
これは読んでもらうための技術であるからだ。
ではそのリズムとやらは何で構成されるのか。
大まかには台詞と地の文だ。
小説の構成まんまじゃねえかって?
そりゃ作品全体でリズムを構成するんだから当然だ。
ミソはその比率さ。
地の文だけだと息苦しい。
台詞だけだと台本と変わらない。
その組み合わせの妙がリズムを作っていく、などと考えている。
地の文の息継ぎに台詞がある。
と考えれば、おのずと割合も絞られてくる。
もちろんそこには個の好みも存在するので、最大公約数的な数値になるのは仕方がない。
台詞:地の文が
3:7
ないし
4:6
程度になっていくのではなかろうか。
5:5はちと台詞が多くて説明不足に陥るのではないだろうか、と思っている。
台詞で説明する?
モノには限度がある。
説明台詞は地の文と役割は一緒であり、当然読者に与える負荷も同じだ。
まぁ、やや軽いかもしれないが。
台詞にばかり頼るのは、限界があると思う。
さてこれが一つ目だ。
ん?
答えは一つじゃないぞ?
さて二つ目だ。
今度は地の文でのリズムだ。
真っ先に思いつくのは文の長短だろうか。
長文ばかりでは頭がつかれる。
短文ばかりでは説明ができない。
であるから、長短織り交ぜるのだ。
・鼻歌まじりでジャージから爽やかな青のワンピースに着替える熊沢楓。二十歳独身。
・適度な背丈にすらっとした手足。主張激しいふたつの巨砲。
・端麗な顔立ちと目もとの泣きボクロが自慢だ。
手前味噌で申し訳ないが、私が第二回書き出し祭りで提出した作品中の、主人公の描写だ。
長めの文の後は単語のみ。
次いで短文の体言止め二発。
最後は過去形での言い切り形。
実は全部韻を踏んでる。
この三行で、様々な形を入れ込んでリズムを作った。
何故と言われれば、これが数少ない主人公の描写だから、と答える。
読者の頭に入って欲しいからだ。
このようにすると、するすると読み込めるようになる。
これが地の文でのリズムの
あ?
ひとつ?
地の文のリズムの作り方は様々だ。それこそ作者の数だけ手法もあるだろう。
それをすべて開示するわけにもいかない。
まだあるけど、そこは自分で掴みとって欲しい。
教えられたことよりも自ら探し当てた鉱脈の方が、より血肉になるのだから。
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