異世界ウォールガイヤについて その1

 オッス、スコティッシュフォールドだ。

よく来てくれたな、特別にお前たちには、オラにマグロ缶を買い与える権利をくれてやろう。


 さ、記念すべき最初の解説は『異世界ウォールガイヤ』の概要についてだ。

これを聞けば、ショウマたちのいる世界の全体像が見えてくるはずだろうよ。



 まず一番初めに『名称』についてだ。

本作を読んだやつ全員、このって名前に引っかかるものを感じたんじゃないか? え? 俺は感じてない? 知るか。


 ウォール・ガイヤ。

「壁」という単語に「地球」もしくは「地母神」の意味もつ単語が組み合わさった造語だと考えられるが、真相は不明だ。

壁と大地って言われてもオラは想像つかん。お前達はつくか?

 そもそも、ウォールガイヤという名前はどこから来たのか。

口伝では異界暦1年の時点で言われていたというが、真偽のほどは定かじゃねー。


 名称について解説できるのはここまでだな。

要するに、意味深な名前で100年以上前から伝えられているってことだ。

わかったか、お前ら。



 さ、どんどんいくぞ。

次は異世界ウォールガイヤの全体像だ。

ここからはまだ本編でも公開されていない情報だが、無論、ストーリーのネタバレには繋がらない内容だ。


 実は言うと、この世界は大して広くない。

つっても、人間がこれまで確認した範囲での話しだ。

ウォールガイヤには魔人っつー存在がいることは知ってるよな?

この魔人たちの支配するエリアが人間の生活圏をぐるりと囲むようにしてある。

そのために、人間は魔人エリアよりも遠くに赴くことができず、限られた広さでの活動を余儀なくされているわけだ。

その活動範囲は北海道と同じくらいの広さ。な、狭いだろ。ひょっとして異世界モノの中でも一番小さい世界なんじゃないか?


 そんな狭い世界に、人間は何人暮らしているか。

お前らオルガが言っていた台詞ちゃんと覚えてるかー?

『フィラディルフィア王国』の人口が300万人で、その数が全人類の六割だと言っていた。

つまり、総人口は500万人だ。

フィラディルフィア王国以外の残り4割の内、3割は『バミューダ港』、0.5割が『監獄山アルカトラズ』、あとの0.5割は駐屯地周辺の町だったり村だったりだな。現在は建設に合わせて、そこの人口が増えているんだってよ。


 っておい、ホントにせめーな。

こんなんじゃ、異世界お決まりの街から街へみたいなこと、ほとんどできねーじゃねぇか。三番目に人口が多いところは『監獄山』とか明らかに街っぽくねぇし。

こんなちっこい世界で、作者は主人公に何をやらせようってのかね。


 さ、以上がウォールガイヤの概要だ。

この解説で、世界のイメージが大分できるようになっただろ。

え? 俺はできてない? 知るか。

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