有所正しきお勤めをする二人の高校生。
- ★★★ Excellent!!!
『ハナタカ』になんてなりたくなかった。
お祭りの日に不慣れな衣装を着て練り歩く、疲れるだけの役割である『ハナタカ』。小学六年生の時にやらされて、もう二度とやらないと思っていたのに。
高校生になった花丸和奏は、何故かまた『ハナタカ』に選ばれていた。原因は神社の息子であり、昔一緒に『ハナタカ』をやった清彦が指名したから。
どうして自分を選んだのか。不満に思いながらも役目を全うしようとする和奏と、どこか態度のおかしな清彦。
そして聞けば今年の祭りはいつもとは違い、特別な意味を持つものだそうで…
有所正しき儀式、『ハナタカ』にまつわる物語。
和奏と清彦が体験した不思議な春の日の出来事。二人の思わずニヤリとするやり取りにも注目して読んでみてください。