春という季節は……

出会い、別れ、進学、就職、花粉、エイプリルフール……。そこら中にちりばめられた春を背景に、物語は車の中でゆっくりと進みます。

前編は会話を中心にテンポよく進んでいきますが、後篇になると一転心情描写が中心となり作者の言わんとする場所が徐々に露わになってきます。

最終部の会話を冗談ととるか本気ととるかで、物語のイメージがガラッと変わってくる作品です。