川上稔がフリースタイルで何かやってます。/毎週2回更新

作者 川上 稔/電撃文庫

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★★★ Excellent!!!

 フリースタイルで何かをやっている、として詳しい説明は無い状態で始まったこの枠。
 とりあえず一つの話が完結した時点での印象は
川上稔氏が1話毎に試行錯誤するテーマを定めて短編を作っている、という感じでした。
『君が手を離さない』で強く印象的だったのは情景、環境、会話、思考等のいずれにも明確な固有名詞が無かった事。
 その上で代名詞、副詞等で場面、起承転結を描いた物語としては良くある王道の、言い換えれば陳腐なモノだけれども、それゆえに読者の思考力で描かれた場面を容易に、簡易に想起出来る構造となっているように感じられました。
 言うなれば肉付け、膨らませを読者の知識、経験に任せきり、作品の骨格鍛造にのみ注力した最低限の限界に挑戦したのではないか、そんな印象。
次回作るモノは今回のモノとはまた違う方向に挑戦をするのではないかと思いますが、何分フリースタイルと断言しているので未知が過ぎます。
合う合わないが極端になる気がするので人に勧めるかどうかはもっと作品が増えてからにした方がいいと感じました。

――此処から3話、4話を「まだ」呼んでない人向け――

 激流に身を任せなんやかんやした果てに残った大概なのを蠱毒に詰め込んだ後に出来る煮凝りのような何かだから覚悟して。覚悟してもどうにもならんが
 なんか察したら諦める様に。私は覚悟しててもぶち破られた。諸兄等の健闘を強く祈る。