脆弱な青春

早熟な青い春の青春は、時に微笑み、時に怒り、時に悲しみ、そして忘れられる。

この物語の登場人物たちは、ある意味大きな事件のお陰で大人の階段を登れたのではないでしょうか。
たとえ、傷つき、取り返しのつかないことだったとしても。

幼馴染と親友の恋は、決して早すぎたものではなかったと思います。早すぎたのは、「逃げる」ことを選択してしまったことだけ。

青春、朱夏、白秋、玄冬――。
その中でも、やはり青春の魔力は大きいですよね。
活力は溢れているのに、地面が脆すぎるから転んでばかりです。

繊細な心を持つキャラクターたちを、これまた繊細な描写で描かれたこの作品は、まさしく青春そのものでした。

素敵な物語をありがとうございました。


にぎた

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