頼りになるようで、ならないようで、やっぱり頼りにされる主人公

両親が亡くなり、これから妹と頑張ろうとしていたところで、突然現れた叔母から借金を負わされた主人公。
借金返済のために紆余曲折あって、聖女候補生の1人として修行することに。

唯一の平民候補生として最初は少し大変なこともありますが、聖女の能力で活躍し、少しずつ交友関係を広め。
そして、亡き両親の秘密にも触れてゆく。


主人公は根が善良で、騙されやすいお人好し。
ですが、些細な仕返しも実行してしまう人間味も最初から持っています。
そのため、周囲の人に振り回される場面、悪役にやり返す場面等でも、行動原理に一貫性があって、より気持ち良く読むことができます。

また、主人公が少々奇嬌な性格をしているので、ストーリーや人間関係が大きく動く部分でも、違和感なく「そんなこともあるだろうな」と受け入れられます。

一言でいえば、物語全体を通して完成度が高い作品。

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