読者諸兄姉の諸君、御機嫌よう。
本作をウヰスキーに喩えるとするならば、お手頃価格で本格派のブラックニッカディープブレンドがぴったりだろう。
主人公と仲間達が宇宙を旅し、大冒険しながら食事を楽しむという趣旨の本作。
大方の描写は平易で呑み(読み)やすい。
主人公が女の子というのも、甘さを加えている。
だが時折り散見されるビターな雰囲気とクトゥルー神話由来のスモーキーさは、癖になる味わいをもたらしてくれるだろう。
そして本作の肝である食事シーン。
これがまた〔ギャラクシーご飯〕との看板に偽りなしの出来だ。
どんな食事風景が楽しめるかは、実際に呑んで(読んで)追体験してもらうとしよう。
本作は短いエピソードの集合体なので、隙間時間にサクッと気軽に楽しめるのもセールスポイント。
晩酌のお供に最適だ。
主人公達の旅の終着点はどこでどのような結末(食事)となり、読者諸兄姉の諸君に何を残すのか。
是非その目その舌その咽喉ごしで、確かめてもらいたい――。
あ~あ、2025年の11月からブラックニッカディープブレンド値上げだよ。
どっかにコスパいい酒ね~かな~。
ん、ブラックニッカスペシャルはお値段据え置き、だと……。
「みんなでギャラクシーご飯」は、ニャルさま先生が描くSFとグルメが融合した冒険譚で、未知の食文化を通じて異星人との交流を深める物語です🌌🍴。
主人公・結杏(ゆあ)が最新鋭ロボット・MINE(マイン)や宇宙生物ミーちゃんと共に旅をしながら、異星の料理を楽しむ姿がユーモアと温かさで描かれています。
物語の中で登場する異星の食文化や極限環境で進化した料理は、読者に驚きと感動を提供してくれるでしょう!🍲✨
また、食事を通じて描かれる異文化のつながりは、ただのグルメ描写ではなく、価値観の多様性や共感の大切さを際立たせます🌟😊。
未知なる料理や銀河を旅する楽しさを、ぜひお楽しみください!🌈✨
表面的な印象ですと、とっても楽しい宇宙の旅とグルメです!
主要メンバー三人の個性が立っていて、スターウォーズのR2-D2とC-3POの会話のようで飽きません。
また、本当に宇宙の旅をしているような、惑星の情景や現地人、その食事、食材が描かれていて体験する読書だと言えます。
ただ……見え隠れするんですよ。
なんだか不意に、インスマスを旅行しているような気分になるんですよね。
一応、クトゥルフ神話を知らない人は、Wikiで用語だけでも流し読みすると、物語に入り込めます。
入り込まない方が良いのかも……。
とにかく、オススメです!
えぇ、素晴らしいですよ!
「地球人の少女・結杏」、「最新鋭ロボットのMINE」、「宇宙を旅する甲殻生物(見た目は黒ウサギ)のミーちゃん」の宇宙船3人旅は、異文化との出会いの連続。それも、環境、生態、生物としての構成物質や構造レベルでの。
ご近所の火星から始まり、多様な極限環境で進化した異星文化と出会い、その土地の料理を楽しむ。
異なる出自を持ちながら、この旅こそを居場所とする彼らの賑やかで楽しい、ちょくちょく命の危機にも陥るグルメ紀行。
水棲生物やケイ素生物、粘体、機械生命体、ガス状生命体など、SF小説やアニメで見た遠い存在が、食事を通して身近でリアルに感じられるのも本作ならでは。
蛋白質に体液の詰まった一般的地球人類、それとは異なる味覚と消化器官での食事風景は時に羨ましくも思え、旅する「みんな」のみならず読者の価値観も広げてくれます。
これは良作宇宙SFです。