誰かを心から想う切なさが溢れ出す

誰かの幸せを願って、たとえ自分がどんな辛い目にあったとしても、それをたった一人で抱えていこう。
そのどうしようもなく真っ直ぐで、けれど報われそうにない気持ちが、読者を切なくさせるのだと思います。
この小説ではすべての事実が繋がった瞬間、心を抉りとられるかのような切なさを感じさせられました。

それでも切ないだけで終わらせないのがこの物語の数ある凄いところの一つです。最後は本当に胸が一杯になりました。

こんな素晴らしい物語に出会えたことを誇りに思います。

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