時空を越えたのは、たったひとりを愛するためだった。

読了しますと、作品の美しいタイトルがパズルのようにピタリと当てはまることがわかりました…。

ヴァンパイアと人間との、道ならぬ恋。
しかも時代をも逆らって。

しかし、人種や時さえ越えて結ばれようとする二人を引き裂くことなんて誰に出来るでしょうか。

運命でなかっただなんて、もう誰にも言わせないほどの強い意志がそこにはありました。

この物語の凄いところは、純愛を貫くための崇高な精神に戦国の世が絡むところです。

ヴァンパイアと人間という世界観だけでもラブ&ミステリーとして成り立つのに、それにもましてタイムスリップしながら動乱の日本に降り立つ。

そして織田信長までも引き込んだ舞台は戦国の闇を映し出し、新たなストーリーの幕開けでした。

こちらの作家さんの時代背景の知識やプロフェッショナルな感性に圧倒されつつ、ページをめくる指をとめられない壮大なラブストーリー。

ぜひ皆様にも、複雑に絡み合う美しいラブストーリーを堪能して頂きたいと思います。人を支えるのは唯一愛だということを、再認識した素晴らしい物語でした。

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