時の悪戯か、運命か。時を超える愛が物語を作る。
- ★★★ Excellent!!!
上下二部構成となっております。
上巻は戦国時代の美姫お市の方が現代にタイムスリップをしてきます。そこで出会ったのはヴァンパイア。彼もまた、十二世紀からタイムスリップしてきた男。
時も場所も違う二人が、本来出会うはずのない時間と場所で運命の出会いを果たす。
そして、運命の歯車は動き出します。
上巻は、二人の愛が育まれる様子が、ある事件と共に描かれます。二つの視点を効果的に使うことにより、ミステリアスな雰囲気のまま、ゆっくりと謎が解き明かされていきます。
しかし、最大の謎はそのままで、あることから下巻へと続きます。
下巻は一変して戦国時代。
記憶を失ったお市の方とそれを見守る男が一人。そして、お市の方は史実通りに三人の娘を産み育てます。
ですが、二人の数奇な運命はそれだけで済むはずがありません。
お市の方は、浅井長政に嫁ぐ前に身ごもっていた。
物語は、今も続いています。
さあ、皆様も一緒に読み進めましょう。二人の愛はどうなるのか。
人とヴァンパイアとの間に育まれた愛は、様々な障害を越えることが出来るのか!
皆さまが、この物語の語り部とならんことを。