アラフォーのブスが行ってみたいトコ行ってみた。

ちょわ子

第1話 ブス アラフォーになる。

地味にブス、基本週6日勤務で年収200万の非正社店員、貯金なし車なし保険入ってない、独身、男友達はぽつぽついるけど誰も彼氏にはならない。それが先日37歳になったワタクシの嘘偽らざる姿である。


30歳を過ぎた時点で早々に結婚をあきらめた私は、仕事で忙しくしていれば独りで生きていくのも寂しくなんかないさと結構のんきに暮らしてきた。


が、37歳の誕生日を迎えたある日、このままの生活をあと何十年も続けるんかい!?それってどうなの私どうなっちゃうの!?と、ものすごい遅い一抹の不安を抱いて、「アラフォー おひとりさま」「中高年 婚活」「孤独死 後始末」などの検索ワードをヤホーにぶちこみザッピングしてみたのだった。よせばいいのに。


ホントよせばよかったのに、見てしまった検索結果の殺伐っぷりったらば、東京砂漠より砂漠でペンペン草すら生えていない。その内容をここに書き写すと私のメンタルも干上がってしまうので控えるが、とにかく三十代も後半でロクな稼ぎも貯金もなく独身でふらふらしているブスは、世間様からしてみれば「えっその歳でその年収でブスで独りでこれからどうすんの!?」「つかそのスペックで独りならもう一生独りだよね?大丈夫なの!?」「マジで真面目に生きてく気あんの!?」「バカなの氏ぬの!?」というレベルのカスらしい。


あぁそっか~。だから35歳すぎてから正直に実年齢言って独身だって言うと、それだけでなんか可哀想な人を見るような目で見られるようになったんだぁ……。あれは軽蔑の眼差しでもあったわけね。


さようか……。


さよか……。


私だって何もこれまでサボッてきたわけではなかったのだが、好きな仕事は低賃金で、ごく僅かの付き合った男達とは誰とも結婚までには至らず、力及ばす成果が出せずにここまできてしまった。だがそのツケは自分できっちり引き受け、ひとり寂しくともなるたけ人様にご迷惑をおかけしないように生きているつもりだ…。それを世間様は、カスだと罵り石を投げるわけだな。あぁそうかよ。


ならいいさ。もうこうなったら……

こうなったらっっ……!!!


思いっきり自分の好きに生きてやる!


今まで自分の身の丈とか世間様の目とかを気にしてできなかったやりたいこと、思い切って全部やってやる~!!!


私みたいなブスには敷居の高かったあんなとこやこんなとこにも、ガンガンひとりで行ってやる~~!!!!!




というわけで、これより綴りまする駄文は、37歳という四捨五入すればもうフォーティーイヤーズオールドまごうことなきアラフォーのこのワタクシめが、今まで躊躇していた一人では行きづらい、もしくはブスにはハードルが高い場所に、たったひとりでばすばす踏み込んでいく、何かよくある感じのレポ的なものになろうかと思われます。


リア充の皆様なら全然フツーに行けるような珍しくも何ともないスポットも、非リア年増ブスからしてみればワンダーランド。そんなブスの視点から見た世界を見たままに綴りたい所存に候。



ワタクシのアホな姿を見て世間のどなたかが、「あっ私コイツより全然マシ!」と安心してハッピーになってくだされば、と思って綴り始めたが、私自身他人の不幸や孤独に触れたところで自分のそれが消えてなくなる訳じゃないことは知っている。


でも、これを読んでくださった貴方(なんているのだろうか。いたらありがとう)も、私も、なんとなく生きづらいようなこんな時代に生まれて、同じ時間を生きている。どうせ生きなきゃいけないなら、何かちょっとでも自分にとって楽しいこと、気持ちのいいこと、面白いことを、探して見つけていければいいなぁと。そんなことを書いていきたい。



浮き世を生きるのは何かと世知辛いもの。

でも、世知辛いばかりが世の中じゃない。

少しでも笑って、肩の力を抜いて、気楽に呑気に生きるために。



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