「楽しさ」と「切なさ」が詰まったおもちゃ箱

一話3〜5分程度で読める、夢をテーマにした短編集です。
基本的に一話完結ですが、シリーズ化されている話もいくつかあります。

寝て見る夢、将来の夢、夢中になれること、子供の頃に経験した夢のように思える出来事、現実逃避としての夢、二次元や異世界での出来事……。無理に感動させようとするストーリーではなく、全体としては、楽しい話、ほっこりする話が多いですが、読んでいるうちに、不思議な切なさも心に募っていきます。

子供から大人になってしまう切なさ、夢から醒めて現実に引き戻されたときの切なさ、ドラえもんがいなくなってしまった後のような切なさ。でも、夢の世界はいつでも日常の隣、君のそばにあるんだよ、と教えてくれているような、楽しさと切なさが交じった読後感がありました。

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