空手を理解する者は世界のことわりを理解するのだ……

空手、空手、とにかく空手!
空手は生き物と向き合う方法を教えてくれる!
空手は世界と向き合う方法を教えてくれる!
空手には倒せない敵などない……
しかし空手とは戦うためだけのものではない。相手を倒すためだけのものではないのだ。
空手は時として人間を、魔獣を救う。
真の武道とは救うことなのだ。

とにかく空手がすごいというのを伝えたい。
腕力だけではない。脚力だけではない。呼吸であり、生物の身体の知識。そういう一見地味なものが勝利の秘訣になったりする。空手ってすごいな~!!と思うわけです。

でもこの作品の空手のすごいところはアクションシーンだけではありません。
主人公の空手を通じて鍛えられた精神とそれに共鳴する者たち――ウィルヘルム、オークロード、ゲベル少年――彼らとの心の交流の物語でもあります。彼はただ戦闘だけを通じて最強を目指しているのではないことがうかがい知れます。空手は体を鍛えるだけではない。

とか何とかかっこつけたことを書いたけど、とにかく空手スゴイスゴイ小説ですので、疲れた時に何も考えずに読むのにも◎。泣いて笑って楽しい作品です。

今、4章が始まったところです。
彼はこれから自分と同じ異世界転生者と戦うことになるのでしょう。
空手はチートスキルをもった転生者を救えるのか?
これからのクライマックス、楽しみにしています。

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