怪作? いや、快作である・・・・・・あ、やっぱ怪作かも・・・・・・

 お仕事小説のしっかりとした枠組みながら、それをぶち破るがごとき憎めぬキャラクターのぶっ飛んだライトな個性が魅力の本作。
 オカルティックなテイストを隠し味としたクオリティの高い社会派コメディだ。隠し味・・・・・・隠し味かなぁ、最後これ~(苦笑)

 タイトルを文字って、絶対にこの作品は読んで~と思いつけば、既に先人がいらっしゃる。
 さすが。この作品の濃厚なパワーが引き出したのだろう。

 禍々しい森の奥で外界と切り離され化け物と吹聴された者。
 下々の者を踏み付け、己が会社の利に取り憑かれた者。

 この両者が、作品の中では印象的だ。

 人は生きる限りゴミを出し続ける存在だ。
 汚物は、沈殿し、泥濘し。
 足下を見ずに嵌まってしまった者はどうにも動けなくなってしまう。
 放たれる異臭は、本当はそこから救いを求める叫びなのか。

 臭くて重くてきつい、清掃業である。ともすれば、社会の底辺に滞る闇の部分に触れることもあろう。
 しかし、なくてはならぬ。誰かがやらねばならぬ。
 ゴミを掻き分け掻き分け、綺麗にせねばならぬもの、それは。
 社会を形成する人と人との絆であり、心にこびり付いた頑固な垢なのかもしれない。

 うん、いいレビューが書けたんじゃないかな? ん? それしても何だか最近、異臭が絶えない気がする。時間も無いし、業者さんに頼んでみるかな。さて、「あ、もしもし? カタナギ・ビューティさん? あの~・・・・・・」


 ――レビューは、ここで途切れている・・・・・・

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