自己で完結した美学に彩られた仇花か、それとも――

本作は結末をあえて書かないことで余韻を残す作品であると思う。

安曇野と大義、主役級の二人は共に己の信念に生き抜いた。しかし護国、日本という国を憂い、行動した結果については全く表現しない事で余韻を現している。もしくは我々読者の個人個人の心の中で浮かんだものこそがイソラの舞台で描かれた彼らの行動の結果なのかもしれない。


真面目な感想はこの辺で止めておいて、やっぱいいよね。特殊環境下における戦闘! 本編のクライマックスに入る前、ある意味転換期におけるイソラvsセイレーン! 深海で音もなく、同じ遺物から生まれた違うコンセプトのマシーン同士がぶつかり合う!

深海を魚雷が、そして日本刀が切り裂いていく描写は重厚な文体と相なって手に汗握る名場面と呼ぶにふさわしいかと!

何から何まで人を選ぶことは確定的だが、それ故に読み進められるのであれば間違いなく心に残る名作になると断言できる作品です。

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