イソラ

作者 藤井機斎 WizardFujii

深海の死闘、闇に蠢く深謀遠慮。その果てにあるのは……

  • ★★★ Excellent!!!

個人的な私見だが深海という舞台は国家や組織の謀略が衝突する場所として適切だと思う。
地上や空中とは違い人目につかず、放り出されば絶対の死の世界は敗れたものに生を許さない。

第三者がいないはずの深き深海で行われし、本来は誰かにみせるはずの浄瑠璃をモチーフとした人型兵器の戦いをもってくるアイロニー、構成が上手い。

ですが、この戦いですら本作の前座にすぎません。

その後に起こす行動こそ作品の本質、テーマです。
詳しくはネタバレになるので書きませんがこの行動は誰かに強制されたものではありません。
本作は人形浄瑠璃をモチーフとした作品だが、行動を起こした者たちは誰かの操り人形かと言えば否である。
自らの意思で国に恋した殉教者として行動としたのでしょう。

深海の死闘、行われる謀略戦、それらに関わる人物を重厚な筆致で描写される本作。

読めば貴方は知られざる舞台の目撃者となり、『決して忘れぬだろう』と思います。

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