あまりやる気のない空手部の中で、変な方向にやる気のある空手少女の日常を綴ったコメディタッチの物語。
『きらら』系と言っていい四コマタッチなので、気軽に読めて、気軽に笑えて、少しだけ空手のことが知れます。ユーハ、ネコ、サラ先輩、アリスちゃんと個性的なキャラクターが揃っているので、オープニングでみんなで手を繋ぎながらジャンプしている絵が思い浮かびます。あと、熊への情熱がすごいです。人外を倒してこその空手家と言わんばかりに……
しかし、この物語の一番の楽しみ方を伝授しましょう!
これは、男ばかりの空手部に嫌気をさした空手男子たちが、自分たちを女の子だと思い込んでワイワイしていると仮定して読むのです。主役のユーハはもちろん作者の……(以下自主規制
空手部メンバーのユーハさん、ネコさん、サラ先輩、アリスちゃんと、登場キャラクターがみんな個性的で、しかも面白いですっ!
私、個人的にはネコさんが好き♪
我が道をゆくスタンスのあたし様には感激です笑
あぁ、こんな空手部、毎日面白いだろうなあ、と思ってしまいます。
(練習は一向に進まないかもしれませんが笑)
そんな和気あいあいハートフル空手部の日常物語。クマ倒し……いえ、インターハイには行けるのか。
すごく魅力的なキャラクターが揃っていて、もっともっと続いてほしいなと思いました♪
ほのぼのしたい方、笑いたい方におすすめです♪
空手を知らなくても十分に楽しめますよっ!
カラテ部に所属する個性的な女子高生たちがただただ語り合う日常系の物語です。
ただし語るのは拳です。カラテです。そしてクマです。ええ、クマ。猛獣の。蜂蜜を持たない方の。
常日頃から「武道着姿の女性っていいよね!」などと妄言を吐いている私ですが、この作品に登場するのは揃いも揃って頭に残念がつく子ばかり。
彼女らはスター・システムによって別作品「前に進めば痛くない!」にも登場しているのですが、基本的な性格や口調は似通っているもののマトモさ指数は激減しています。
そうです、彼女らはマトモではありません。
クマに挑みたがる系女子、人間をやめたがる系女子、自分が一番マトモだと思いながら一番クマを愛している系女子、などなど……個性的にもほどがありすぎる!
やっていることも常識外ればかり。だからクマに挑むなって。高級電化製品を試し割りするなって! いたいけなお嬢さんに嘘八百を吹き込むなって!
でも彼女たちの日常、なぜかこの身にも似たような覚えがある……。
――そうして私ははたと驚愕の事実に思い至ったのです。
もとより武道武術をやっている人間にまともな奴なんていないのだ、と(違)。
妄言はさておき。
一癖も二癖もある彼女たちのじゃれ合う姿、ちらりと覗いてみてください。
読み終わるころには腹筋に正拳突きを喰らったような程よい痛みがあるでしょう。
なんかツイッターで筆者さんが「あずまんが」みたいな小説目指してますとか言ってたので読んでみたのですが――。
空手小説やんけ!!
そんでもって空手未経験者の俺には分からんやんけ!!
けど、女の子たちの掛け合い面白いやんけ!!
ノって来てるやんけ!!
回を追うごとによくなってるやんけ!!
とか、思いながら読んでたらもうつづかないのか。
なんだか寂しいものを感じるなぁ。
これからって感じなのに。
空手知識なくても普通に萌えられる作品。頭の螺子をどっかに置いてきたような奴らを生暖かい目で見てやってください、という感じですかね。
結構オススメです。
女子高生×格闘技といったら、同じ作者さんの『前に進めば痛くない!』が最高に面白い作品です。
今作の『てっけん!』は手塚スターシステムならぬ梧桐スターシステムによって『前に進めば痛くない!』と同名のキャラたちが何人か登場しています。
ただし、かなりアホなキャラになって……(^_^;)
(私のサラさんがすごい残念美人になっていて白目を剥きそうになったのはナイショです)
暇があったらクマを倒す方法について語り合う女子高生たち……。
これだけでかなりシュールな設定なのですが、作者さんの独特なセンスと豊富な知識によるクマ談義(たぶん梧桐さんの頭の中の8割はクマ肉で構成されている)が随所で炸裂し、「どんだけクマを倒したいんだよ! どんだけクマ好きなんだよ! この女子高生どもは!」とツッコまざるをえません。
脳みそ筋肉な美少女たち、作者さんのクマ愛がギュッと詰まったギャグ小説をあなたもぜひご覧ください(^^♪
……こう書くと作者さんから「別にクマは好きじゃない」と反論されそうですが、そう誤解されてしまうだけの説得力がこの小説にはあるのです( ˘ω˘)
みんなが大好きな女の子が一杯のお話だよ! 読もうね!
(拳をベキボキ鳴らしながら)
梧桐彰がまたもやってくれた。
作者との出会いは『ホームズ対李書文 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881659409 』であり、まさに英国紳士たるワトソン教授が憑依したかのような絶妙な語り口でホームズと、そして彼を通して垣間見る中国拳法、そして李書文というビッグネームの描写にわくわくさせられたものだ。
今回はキャラクター配置をまさに撃尺の間合いへと置き、プロローグを読んだだけで「ああ、これはサラ先輩の無茶ぶりにユーハやネコ、アリスが面白い反応をするのを楽しむ話なんだ」と実に明快一撃必殺の構えを見せているではないか。
読み進めるための面白さはもとより総て読まずともわかる面白さの配合で仕掛けてきた今作は、打ち込みの鋭さと速やかな引き手の織り成す掌編連作と相成った。
サラ先輩は人知を超えた無茶ぶりを、ネコは理解を越えたりアクションを、ユーハはひどく真っ正直なツッコミを、そしてアリスはすべてを打ち返す天然を引っ提げている。
これが面白くならないわけがないのだ。
作中展開されるユーハの語り口はまさに中庸なまじめそのもので展開されるが、これもやはり憑依したかのような軽快な文章で書かれている。
各話ごとに思うのだ。
梧桐彰がまたもやってくれた、と。
おすすめです。