千夜記

作者 月緒 桜樹

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★★★ Excellent!!!

古代の人は詩を「うた」つまり、音とリズムと意味を持つものとしてとらえました。

しかし、詩が紙に記されるようになってから、詩は目で見るものにもなりました。平安時代の人々は、文字の美しさや紙の選び方自体が、詩への評価となりました。

デジタル時代になると、改行位置や字数も詩の「美」の一要素となります。

この連作の全てではありませんが、その多くにそうした様式美へのこだわりがあり、改行位置を一つ変えただけで崩れてしまう危うさの上に、狂った世界が成り立っています。

「詩」というものを普段は読まないという人にも、こんな世界があるのだ、ということでお勧めしたいです。

★★★ Excellent!!!

紡がれていく言葉のセンスが、まるで鋭利なナイフ。
狂気が研ぎ澄まされて、読むほど堕ちていくような感覚に陥って。
気づくと、心をえぐるような闇が、じわりと胸のあたりに広がっています。
それでも、また次の痛みを求めてしまう。
読みはじめたら、きっともうこの世界観から抜け出せないでしょう。