第2話 まさか、俺が王宮の中に入れるなんてなぁ~。
つーかよぉ、いつまで待たせんだよ。え、黙れ? もうちょっとだって? いやいやいやいや、こっちはもうこんな場所で4時間近くも待たされてんだぞ? 待合室? 大切な来賓用? 知るかよ! いくらふかふかのソファだろうがな、じーっと槍を構えた兵士に監視されたまま座らされてりゃ監獄と変わらないんだ――あぁ、いや、だからって何も本気で牢屋に入りたいわけじゃないんだよ。そんなマジな顔すんなって。ただ、なぁ、あんただって分かるだろ? もう昼だぜ? 朝飯も食いそびれたのに昼飯まで食わせないつもりかよ。え、王様は色々と忙しい? すぐに会えるわけじゃない? それなら4時間後に呼びに来れば良かっただろ! ん? 何だ、あんた。急に入ってきて。え? あぁ、やっとかよ。はいはい、行きますよ。行けば良いんだろ。王様が待ってるから急げ? つくづく勝手な話だな。はいはい、何も言ってませんよ! はぁ……しっかしすげえ内装だな。この絨毯、柔らかすぎて歩きにくいんですけど。ん? この馬鹿デカい扉の向こうに王様がいるだって? 分かってるよ。王様の前ではお行儀良くしろって言うんだろ。勿論、俺だってそのくらいわきまえてるさ。挨拶のマナー? 大丈夫だって。これでも一応、遠いご先祖様は勇者――と一緒に旅をしたんだからな!
え、俺だって勇者だって? ああもう俺が勇者だって! 淺羽一 @Kotoba-Asobi_Com
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