金に目が眩む

脳幹 まこと

この世の全ては

 ある日、私はタケシに向けて語りかけた。

「タケシよ。お前も金について知るべきだ」

「そうだね。僕お金の金額は『万』しか」

「大人なら預金金利や送金金額で勉強する」

「僕も、預金金利計算や送金金額で何とか」

「まず金金額を知ることだ。純金金額をな」

「金金。パパ金金金金金金金、ママ金金と」

 おや。齢のせいか金に目が眩んだらしい。

「どうした金金金金金金金金金、パパ」

「すまない。お前が金に塗れて、見えない」

 タケシの姿が金貨金券金塊へ変化する。

 そうか。私は既に金の亡者になったのか。

 もはや金金金金金金金金金金金世界は全て

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金に目が眩む 脳幹 まこと @ReviveSoul

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