まばたきする事すら惜しい、深層の攻防へ潜行(ダイブ)せよ!

とある地方都市の駅で多数の死傷者を出した『真波事件』。
史上最悪のテロと呼ばれるこの事件には、驚愕の真相が隠されていた。
解明に挑むのは、人の深層心理の世界に入り込む力を持つ潜行者(ダイバー)、瀧神玲。
常にクールに、時には熱くなる彼が、深層の中で探索・調査・捕縛、あらゆる難関に挑みながら事件の真相を手繰り寄せ、やがてある人物が浮かび上がる。

見どころはやっぱり「深層」ならではの攻防戦!
人を操ったり物質を変化させたり、見えない相手と互いに牽制し合う序盤から、潜行者同士の高度な知略戦に至るまで興奮が止まりません。
読んでいる間ずっと、頭の中で緊張感のあるBGMが流れ続けていました!(具体的に言うとハンス・ジマーっぽい曲とか)
練り込まれた設定と重厚な物語が魅力の作品ですが、魅力と言えば戦闘模写は外せません。とにかく舞台の特性を存分に活かした、派手なシーンがとにかくすごい。割れて飛び散るガラスの破片の動きや、迫り来るトレーラーの迫力などを体全体で感じます。
応援コメントでの読者様の考察も含め、ウェブ小説ならではの楽しみも味わえました。

映画のように一気見するも良し! じっくり考察しながら読むも良し!
正月は映画でも借りて過ごそうかと思っていましたが、この作品を読んで正解でした!

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