静かな黄昏を切り抜いた作品

 ふと幼い頃の自分を思い返しながら、黄昏の中で本をゆったりと読む老人の姿が穏やかな筆致で描かれた作品だと思いました。本を読むことが昔よりゆっくりになったという彼の姿からは、本への静かなる愛と、人が沈みゆく太陽のようにゆったりと年を刻むという事実が込められているような気がします。
 関係ないですが、タグの眼球疲労に少しだけ笑いました……。

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