英雄を委ねられた少年は、果たして『成る』のか『染まる』のか。

 立国の英雄である騎士王との精神の成り代わり――――もうそれだけでロマンがある!

 唐突に大役を担わされた主人公の譲治くんは、英雄ジョージ(ブローチ)の言動をそのままなぞりつつ、時には自分の意志と言葉を顕しながらなんとか『英雄代理』を務めていきます。その様は、少し滑稽だけれどどこかカッコよくて。

 なにかの理由があって静かな日常に固執する譲治くんの心は、それでもジョージの強烈なヒーロー性に惹かれていき、確実に変わっていっています。

 その結果、彼はどう成長するのか。当方はそれが楽しみでなりません。
 大英雄にその思想を染められてしまうだけなのか。
 あるいは、自分だけのなにかをつかみ取り、彼自身が『英雄』になるのか。
 それとも――――
 
 なににせよ、今後に期待できる作品であることには違いありません。要チェック! です!
 

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