陽は今日も、淡いサエちゃんに注がれていた。

あの電柱のそば。
サエちゃんはぼんやりと立っていた。
泡沫の絵画のような彼女の姿は、眩しくもおぼろげで。

袖触れ合うほどの微かな出逢いだったはずなのに、深く刻まれた出逢いだったリョータくんとサエちゃん。
眩しい太陽の下、きっと笑っていて。

最後までお見届けいただきたい一作。