時を経てしか気づけないことがある。
そんなことを教えてくれる作品だと思います。
告白のシーンは、思わず応援したくなるほど。
けれど、その告白シーンまでは『告白シーン』に辿り着くとは想像しない展開で、応援したくなるような思いに読者をさせてくれる描写がすばらしいです。
そこから物語が終わるまでは、本当に一瞬で。
ただ、心に湧き上がる思いは胸いっぱいになるのです。
読み終わったら、作中の曲が実在しているかのようで。実際に聴いてみたくなりました。
そういう意味では、とてもリアリティのある作品です。
あることにとても傷つき、けれど歳月と経験によって乗り越えて行く物語だと思います。
いつまでも忘れない、そんな良作をお探しの方にご提案したい一作です。