概要
少女の官能
雪子は家庭教師の先生への想いを募らせるが、厳格な家庭環境からそれはやがて屈折した形で表出していく。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!処女と娼婦が一つに交わる、新奇なるエロティシズムの独創。
艶麗な抒情に彩られた処女という、独創的かつ極めて扇情的な肉体と精神を描きぬいた作品。
ところで、女性的エロティシズムを象徴する女神ウェヌスは、地中海世界において「イシュタール」という異名で呼ばれたが、その語には「処女」と「娼婦」という二つの意味があったことを、この作品を読んで思い出した。
古今東西、男は処女と娼婦に惹かれる。処女も娼婦も、愛情という占有からは無縁であるがゆえに、無限に男を赦すからだ。その赦し方に差異があるのみである。処女は完全な拒絶によって男の欲望を抹殺し、逆説的に男を永遠に慰める。娼婦は男の全てを飲みこむことで、彼らを解放する。
処女の肉体と娼婦の精神を持つこのヒロイ…続きを読む