これを超える1話完結の『問題作』が、カクヨム内にあるかどうか

壮絶な話でした。
その一言に尽きるのですが、それではレビューにならないので、停止してしまった思考を無理矢理働かせて書きます。

まず、この小説を「良い」と評価してしまって、誰かを傷つけることにならないだろうかと思いをめぐらせてしまいます。
短い話の中で何度も、自分の倫理観や、現実を直視する勇気などを試されます。
主人公に自分を投影して、あの大災害で自分は何をしただろうかとあれこれ考えていたところで、突然突きつけられる独白。
絶望的なエピソード。
そして、そこに結論は無い。

畳み掛けられ唐突に終わるこのお話。
1文字も感想もわかないほど、読後は完全に思考停止しました。
書きたい書きたいと思いながら言葉が出てこず、このレビューを書くのに1週間かかりました。

最後にもう一度。
壮絶な話でした。

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